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石材市場に異変あり!!
この所、と言うか4月以降、結構時間に余裕があるので(暇?)お客様を訪問することが多くなってまいりました。円安が予想を超えたスピードで進み、中国加工品が今までになく高くなってきています。見積もりを頼まれて、こんな高くていいのかと自問しながら仕事を進めています。いままで、中国材が安いとの理由で使っているお客様からの要求が最近変わり始めてきています。この単価水準になってくると、中国加工品で比較的単価が高い物は日本材でまあまあ安い石種との競合が出てきます。例えば湖北省産130、や黒竜江省産K12の価格水準では日本産の真壁石等が競合です。インド産の各種材料は福島産の各種、あるいは大島の安い石種が競合です。目合いとかが全く違うので単純に比較することは少し抵抗があります。しかし、どちらを選んで今後の商売をしていこうかと考える石材小売店が増えてきても全く不思議ではなくなって来ているのです。加えて、福建省の各鉱山が次々に閉山に追い込まれ定番石材が不安定化しています。
最近の石材店様の状況を見ていると、明らかに品揃えの再編を余儀なくされているようです。当社への問い合わせもこういった状況を反映したものが多くなってまいりました。さて、御社では今後どの石種を使っていこうと考えるのでしょうか?
紀山石、芝山石
先日、紀山石と芝山石の鉱山を訪問見学してまいりました。目的はまず第一に買い付けた原石の検品。第二の目的は現在の鉱山の状態と将来の供給量の予想です。言うまでもなく、原石は天然の資源です。状態の良い時期もありますし、そうでないときもあります。石材問屋の役割の一つに、出荷する石製品の品質管理と安定供給があります。定期的に鉱山を訪問し実際に採石現場を自身の目で確認します。そして、実際に採掘に携わっている職人さんから話を聞くのは大変有意義なことです。将来の販売予測を考え、鉱山の採掘状態、原石の品質を考慮しながら原石在庫の量を調整します。
今回訪問した鉱山は距離的には非常に近く、石目もよく似ています。直線距離で10Km程でしょうか?山道を通れば歩いても行けるみたいです。いずれも山の結構標高の高い場所で採掘されています。どこの鉱山に行ってもいつも感じるのですが、こんなに山深いところでいったい誰が初めに石を取り始めたのでしょうか?あまり深く考えても仕方ないですが、いつも考えてしまいます。大きな意味では、今回の紀山石と芝山石は同じ山の違う頂で採掘していると言えるでしょう。しかし、見た目はそっくりですが石の性格や採掘方法、採掘量はずいぶん違います。一長一短があり優劣はつけがたいと感じます。なんか、私と弟(当社専務)みたいで面白いですね。同じ山から生まれたのですが、性格はずいぶん違うとよく言われます。
余談はさておき、近年いろいろなところでトレサビリティと言う言葉を耳にしませんか?特に食べ物には皆さん神経質になっていると思います。石材についても重要な要素の一つです。当社では、今回のように社長自らが鉱山に赴き原石の買い付けを担当しています。原石の買い付け、製品化、流通まで一貫して行っていますので安心だと高評化をいただいています。
清水 剛介



ご来場ありがとうございました
恒例の岡崎ストーンフェアに多数のご来場をいただき誠にありがとうございました。当日は晴天にめぐまれ、汗ばむような陽気でした。この展示会形式(岡崎の別々の組合の合同形式)になって早くも23回目なのですね。23回目という事は初回当時の私の年齢は31才でした。今は亡き久野さんが青年部の会長をしていた時だと記憶しています。当時、各組合の調整がつかずそれなら青年部主体でという事で始まりました。思い起こせばいろいろな思い出があります。第1回目は当社の養成工出身者もたくさん集まり宴会を開きました。私は受注目標を墓石50セット以上に決め、たぶん無理だなと思いつつも達成できた充実感は今でも忘れることができません。その後も展示会の度に、当社の業績も拡大しました。本当に当社にとっては有意義な展示会であったと言えます。関係者の皆様には改めて感謝するところです。
さて、今回の展示会においてもいろいろな石材関係者の方々にお会いすることが出来ました。お叱り、激励等さまざまな意見を頂戴し、良しにつけ悪しきにつけ意見を言われることの意義を再認識しているところです。石材のマーケットも大きく変化を遂げています。当社の業態も23年前とは比べようもありません。今後の予想も難しいですね。当社を今後も維持していくためには、社長としてどうしていくべきなのでしょうか?誰も教えてはくれません。そして失敗したとしても誰も責任は取ってくれません。私の最も嫌いな言葉の一つなのですが、とにかくよく解らないけど頑張るしかしかありません。でも、頑張ってれば、道は開けるのでしょうか?
いやいや、やはり私らしく状況をよく考えて、分析して対処するべきですね。とにかく、頑張っていれば何とかなるとという自己暗示の暗闇の中から早く解放されることが第一です。こんな事を考えさせられるきっかけを啓示していただいた石工団地の尊敬する大先輩には改めて敬意を表したいと思います。
清水 剛介
